もち米使った伝統食生産始まる コロナに負けず今年も生産開始

JA大北
あられを乾燥させるため、新聞紙の上に並べる部会員
あられを乾燥させるため、新聞紙の上に並べる部会員

大町市社の農産物直売所「社仁科の里直売所」で、冬の寒さを活かした伝統食品「凍り餅」と「あられ」づくりが1月7日から始まっている。特に同直売所で生産しているあられを揚げた「揚げあられ」はサクッとした食感と砂糖や塩、しょうゆなどの風味がきいたやみつきになる味で、大変人気な商品。今年は6,000袋(約900kg)を生産する。
同直売所での凍り餅とあられの生産、販売は今年で21年目を迎える。直売所が冬期休業となる1月から3月に、同直売所社凍り餅部会の部会員が集まり、生産作業を行う。現在部会員は15人。作業は全て部会員による手作業で行われる。
作業はまず、同市内で生産されたもち米を使い、男性会員が臼ときねで餅をつく。そして凍り餅は、ついた餅を女性会員らが一定の大きさに伸ばし、長方形に切り分け、和紙で包んで14個をひもで1連にする作業を行う。そこから連にした餅を約3日間冷水に浸した後、軒下に吊るす。2ヶ月ほど軒下で寒風にさらし、乾燥させれば、サクサクとした食感の凍り餅が完成する。
また、あられは餅をついた後、正方形の型に流し込み、乾燥させ、一口大に切り分ける。その後、日の当たらない屋内などで、1週間に一度ひっくり返しながら、乾燥させれば完成する。そして、3月以降に、同直売所内にある加工施設「たんぽぽ工房」で、完成したあられを揚げ、砂糖や塩、しょうゆなどで味付けをしたものを販売する。
特に今年は、コロナの影響もあり、同じ地区にいながらも部会員同士が顔を合わせて話す機会もあまりなかったそうで、凍り餅・あられづくりを通して交流の場にもなっているとのこと。生産を行う同部会の丸山道雄部会長は「毎年多くの人に買っていいただいており、そのことが自分達の生産意欲にもつながっている。コロナに負けず頑張って健康第一で生産していきたい。そして、また多くの人に食べていただければ」と話している。
凍り餅とあられの生産作業は、2月下旬まで行われ、販売は3月からを予定している。凍り餅は1連(14個)で1,200円、揚げあられは塩味と甘味の2種類で両方とも1袋350円で販売される。同直売所のほか、JA大北直売所などで購入できる。また、同直売所の冬期休業が終わる3月12日からは、同直売所にて電話での注文も行う。社仁科の里直売所 TEL:0261-62-8890

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