中核担い手農家へ期待と農地の保全に向けて~「人・農地プラン」実質化に向けた地域懇談会の開催

JA洗馬
グループワークを交えながら積極的な情報交換を行った参加者
グループワークを交えながら積極的な情報交換を行った参加者

塩尻市および地元農業委員会、JA洗馬は、洗馬地区内の中核担い手農家の代表を交えた約35名で、12月22日(火)に「人・農地プラン」実質化に向けた地域懇談会をJA洗馬本所2階会議室で開催した。
開会にあたり、洗馬地区担当農業委員の地区長である伊藤正光さんから、国の施策で各市町村が推進を図る「人・農地プラン」について、「管轄の塩尻市はいまだ状況確認の途上である。農家の高齢化や担い手不足の課題の中で、いかに農地を守り引き継いでいくかを考えていかなければならない時期。プランの一層の前進、実質化に向け積極的な意見交換をお願いしたい」と挨拶があった。
その後、参加者は地区内を6ブロックに分けてブロックごとの担い手状況や農地の利用推進状況、借手や貸手の条件などについてグループワークを行った。
グループワークでは、「灌水設置や圃場基盤整備が行き届いている条件の良い農地では担い手の確保が進んでおり、将来については当面大丈夫と考えるが、課題となるのは中山間地域の圃場であり、後継者も高齢化している状況、担い手が不足している状況も考慮して、少しでも荒廃農地とならないよう行政側からのある程度のバックアップを期待したい」という声もあがった。また、「農地の集積も重要なことだが、近年の農産物価格の低迷や消費減退の方が担い手の離農原因になってしまわないか心配」という意見も交わされていた。
会議終了後、出席したJA洗馬の寺澤武憲代表理事専務理事に意見をお伺いした。寺澤専務理事は「農地の状況や担い手の状況をふまえながら、中核的な農家への農地集積は重要なこと」としつつ、「集落営農やグループ営農、法人組織の育成についても担い手確保の面からも重要な推進アイテムだと感じる。その育成対応や農家意識の醸成をどのようにしていくかが課題だ」と話していた。

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