長野市小田切地区の農家などでつくるNPO法人小田切オアシスは11月9日、同地区で栽培した野沢菜を、昨年10月の台風19号災害で被災した同市長沼地区の住民に贈った。長沼地区住民の復興を、農業を通じて支援する「長沼水害復興支援小田切プロジェクト」の取り組みのひとつ。耕作放棄地を復元させた畑6アールで立派に育った野沢菜は、約1300キロの収穫量を見込む。この日は、長沼地区住民自治協議会の役員らが収穫し、今後は12月まで長沼地区の住民が順次収穫に訪れて持ち帰る予定。8月には、プロジェクトで栽培した枝豆も贈っている。
同法人理事長の酒井昌之さん(82)は「小田切の特産品で今後もできる支援をしていきたい」と復興への願いを込めた。
同協議会長の西澤清文さん(66)は「思いのこもった野沢菜をいただき感謝している。これをきっかけに小田切と長沼の交流を深め、高齢化など地域の課題に取り組んでいきたい」と話した。