刈取りから乾燥調製を見える化、「信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム」第2回実演会

JA上伊那
KSAS乾燥調製システムについて説明を受ける参加者
KSAS乾燥調製システムについて説明を受ける参加者

長野県や伊那市、農事組合法人田原、JA上伊那などでつくる「信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム」は11月6日、伊那市東春近で今年度第2回の実演会を開いた。同事業は農林水産省からの2年間の委託事業で、2019年4月に設立。これまで4回の実演会を実施し、この日で最後を迎える。
今回は「KSAS(ケーサス)乾燥調製システム」の説明を中心に食味・収量コンバインや自動運転トラクターと自動運転補助システムを搭載した有人トラクターによる2台同時耕うん作業の説明、実演を行った。
「KSAS」は、(株)クボタが展開する先進的な農業機械とICT(情報通信技術)を融合させたクラウドサービス。「KSAS乾燥調製システム」は同サービスの機能の一つで、対応の乾燥機やコンバイン等の農業機械と連動することでタブレットやスマートフォンでどこでも作業の進捗状況が確認できる。また、コンバインの刈取量と乾燥機の充填率が確認できるため、刈り過ぎ防止による効率的な刈取作業ができ、乾燥計画を立てる際の支援になるなどといった機能を実現。
他にも食味・収量コンバインは刈り取り時にタンパク値・水分値が測定でき、コンテナごとで管理が可能。乾燥機ではそれぞれの値に応じた適切な乾燥ができるため、品質向上、高収益化につながるなどと説明を受けた。
同法人の中村博組合長は「非常に性能もよく、初めて使ってもいい品質の米ができた。これからもスマート農業機械を積極的に使い、データを積み上げて、スマート農業機械の生み出す栽培の効率化を証明していきたい」と決意した。

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