飯田市の丸山小学校5年生79人は14日、校内の田んぼで稲刈り(天竜乙女)を行った。
初めにJAみなみ信州営農部の伊藤昭成技術員から鎌の扱い方、稲の束ね方などを教わり、稲を刈り取る係、運ぶ係、束ねる係に分かれ作業をし、はざかけまで行った。作業を終えた児童は、「手で稲を刈るのはテレビで見たことはあったけど初めてやった。刈るのは楽しかった」と話した。
指導にあたった伊藤担当は「機械化が進んでいるが、一つ一つ作業を積み重ねてお米ができていくことを忘れないでほしい」と話した。
田んぼの脇には、丸々と大きく育ったあいがも11羽が、教諭らが作った池の中を泳いでいた。
同小学校では今年、あいがもを使い、害虫や雑草の駆除を行った。指導する教諭らも初めての取り組みだったため、苗を植えたばかりの時に、あいがもを田んぼに放してしまい、苗が浮いてやり直した苦労もあった。しかし、あいがもがいる田んぼには、保育園児が散歩で訪れたり、地域の方も「癒される」と頻繁に訪れ「そろそろ水を抜いたほうがいいよ」などと声をかけてくれた。目的だったあいがもによる無農薬栽培も成功した。
1組担任の北沢瑞樹教諭は「あいがもがいたことで子供たちは進んで田んぼに足を運んだ。そうしたことで米の色の変化や害虫などにも気づくことができた。苗作りから脱穀まで自分たちで行う米作りを通して、ご飯になって食べたときに食べ物の尊さを感じてほしい」と話した。
同校では、今年度、児童がもみ撒きから苗づくりまでも行った。
あいがもの今後については、現在児童らが話し合いを重ねている。