足踏み脱穀機を体験する子供たち
JA松本ハイランドは、各地域の特色やJAらしさを生かした「1支所1協同活動」に取り組んでいる。支所を拠点とし、食や農業の大切さを地域全体に広め、農業やJAへの理解を深めてもらうとともに、協同活動の輪を次世代へと広げていくことが狙いだ。
同JA四賀支所は10月6日、支所協同活動の一環として、松本市にある四賀小学校の5アールの学校田「いきいき田んぼ」で5年生の児童19人に脱穀の指導を行った。同小学校では、四賀地区で伝統的に栽培されている「明神もち」を毎年5年生が総合的な学習の一環として、田植えから脱穀までの作業体験を実施していたが、今年は新型コロナウイルスの影響で、田植え体験などが中止となり、脱穀が初めての体験となった。
当日は、同支所の役職員や農業委員ら4人が脱穀作業をサポート。同支所の藤牧俊一郎支所長から「昔の人はこの機械を使って脱穀していたんだよ」と足踏み脱穀機の説明を受けたあと、はぜ掛けしておいた稲の脱穀を行った。足踏み脱穀機とハーベスターで脱穀するグループに分かれ、交代で脱穀を体験。子供たちは「足踏み脱穀機は重たくて大変。機械に絡まって稲が飛ばされそう」と話しながらも、「もう一回やる」と元気よく積極的な姿勢で体験に取り組んだ。
同小学校5年生担任の林香那子先生は「5年生の社会の授業で農業に関する道具の進化について学んできた。足踏み脱穀機とハーベスターを体験できたことは、子どもたちにとって貴重な機会になった」と話し、同支所の伊藤修平担当理事は「体験を通して農業の大変さや食の大切さについて学んでもらいたい。将来の農業の担い手になってくれたら嬉しい」と話した。