「サンふじ」収穫間近 販売額10億円目指す

JAあづみ
葉摘み、玉まわし作業を行う生産者
葉摘み、玉まわし作業を行う生産者

JAあづみ管内ではリンゴの晩生種の主力品種「サンふじ」が収穫間近だ。
10月26日、31日に初選果する「サンふじ」の出荷に向けて、松本市梓川のJA果実南部選果所で「リンゴ選果基準検討会」を開いた。
JAあづみりんご部会役員やJA職員ら約20人が参加。等級や熟度、着色など選果基準を協議した。
JAが用意したサンプルのリンゴを見本に、着色度合や熟度などを設定して、特秀から良までの5等級の基準を決定した。さらに、りんごを試食し各等級の味を確かめた。
営農経済事業部果実課の中村洋一課長(なかむらよういち)は「品種特性の実割れや一部地域で雹害が見られるものの、10月の寒暖差により着色もよくここまで順調に来ている」と話した。
「サンふじ」は贈答用として全国各地から需要があり、令和2年度の出荷計画は約32万箱(1箱=10キロ)、販売計画は10億円を目指す。
また、生産者は収穫に向け「葉摘み」「玉まわし」などの着色管理作業を進めている。この作業は収穫前の最終工程。
リンゴは太陽の光が当たると赤く色づく。葉や枝によって太陽の光が遮られた箇所は白く残ることから、リンゴの周りの葉を一枚一枚取り除き、果実を45度程度回すことで太陽の光があたり、全体が見事に赤く色づく。
作業後はおよそ1週間で白く残った葉や枝の後が消え、真っ赤に色づく。この作業は落果の可能性があることから慎重な作業が求められる。
JAあづみりんご部会の二村賢二(にむらけんじ)部会長(63)は「近年稀に見る天候の良さで、玉の肥大も良く、順調に色づいてきた。手塩に掛けて育ててきたので収穫まで何事もなければ」と話し、収穫を待ちわびた。

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