上伊那くだものシーズン到来、選果場開場式

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1玉ずつ目視検査する選果員ら

JA上伊那は8月24日、箕輪町にある上伊那果実選果場の開場式を行い、本格的な果物の出荷シーズンを迎えた。桃や極早生種のリンゴの出荷のため、7月中旬から一部は稼働を始めていたが、この日から果物の選果や出荷用の荷造りを行う作業員約70人体制で出荷作業が始まった。12月中旬頃まで、上伊那全域から集まるリンゴや梨の出荷作業を行う。
開場式で御子柴茂樹組合長は「生産者が1年かけて丁寧に作り上げた果物。大切に扱い、多くの皆さんに喜んで食べていただける商品として送りだす役目を担ってほしい」と期待した。
式後には、さっそく生産者が持ち込んだ「サンつがる」と「幸水」の選果作業を開始。出荷規格に基づき着色や傷の有無などを、選果員が1玉ずつ目視で確認して選果ラインに流した。色や糖度、熟度をセンサーによって計測した後、等階級ごとに箱詰めし、主に中京方面の市場へ出荷した。
同JAは2019年4月、管内2カ所にあった果実選果場を1カ所に集約。糖度や熟度を測る高性能の光センサーを搭載した選果機を導入し、選果コストの削減と産地ブランドの強化を図っている。2年目の今年は桃、リンゴ、梨など合わせて約2,200トンの出荷を計画。凍霜害や台風の影響で収穫が落ち込んだ昨年度より約410トン多く見込んでいる。
同選果場の兼子敦場長は「今年は長雨の影響から一部の品種で病気や裂果がみられたほか、8月22日には、箕輪町内で降雹被害も発生した。少しでも多くの果物が出荷できるよう被害状況を確認しながら具体的な対策を検討していきたい」と話した。

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