気象変動に対応したリンゴ栽培に向けて

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JA大北りんご選果場表彰を受ける生産者ら

大北園芸振興協議会とJA大北、同JAりんご生産部会は2月14日、2019年度大北りんご生産振興大会を大町市内で開いた。同市や松川村などの生産農家、同JA営農指導員、県北アルプス農業改良普及センターなど関係者約50人が参加し、昨年度のリンゴ生産状況等の確認や技術向上にむけての講演会を行ったほか、選果場優秀出荷者を表彰した。
主催した同協議会の鈴木正幸会長は「昨年は春先の凍霜害、台風19号による被害など自然災害が相次いだ。今年は災害が少ない年となるのを願うとともに、本日、温暖化と果樹栽培についての講演もあるので参考にしていただければ」とあいさつ。同じく主催の同JA武井宏文専務は「大北地域は昼夜の寒暖差が大きい。そのため、しっかりと糖がのった高品質なリンゴができあがり、市場からも高い評価をいただいている。皆さんには引き続き栽培・出荷にご尽力いただきたい。また、人手不足などが課題となるなか、JAとしても無料職業紹介などを通して引き続き労働力の確保に取り組んでいく」と話した。
大会では次年度生産に向けた講演会が開かれ、県果樹試験場玉井浩栽培部長を講師に「気候変動と果樹栽培」~リンゴを中心に~をテーマに温暖化をはじめとした気候変動が与えるリンゴ栽培への影響とそれらに対して有効な対応策について話があった。他にも、薬剤耐性リンゴ黒星病の現状と今後の見直しについても話があり、参加した農家らは興味深く話を聞いていた。
また大会の場で、同JAりんご選果場表彰も行われ、品種ごとの上位等級者と最多出荷者に、武井専務より表彰状と記念品を手渡された。
大会後には同JAりんご生産部会反省会も開かれ、2019年度の生産状況や2020年度の生産販売に向けて話し合った。

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