認知症の進行を遅らせる薬紹介

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真剣に解説を聞く参加者

JA長野厚生連長野松代総合病院は、長野市の松代公民館で第6回介護者・介護予防教室を開いた。地域住民ら24人が参加。同病院の渡辺紀子薬剤師が「認知症のお薬について」と題し講義した。薬の種類や飲み方の注意点について、具体例を挙げながら解説した。
認知症の症状は、記憶力が低下したり、時間や場所が分からなくなったり、言葉が出にくくなるなどの「中核症状」と、妄想、幻覚、不眠、徘徊などの「周辺症状」に分けられる。中核症状の治療には認知症治療薬、周辺症状の治療には睡眠導入剤や抑うつ剤など個々の症状を改善させる薬が使われ、症状に対して薬が使い分けられている。
また認知症治療薬には認知症の進行を遅らせる効果がある。他にも家事や趣味などに対する意欲や興味が出てきたり、置き忘れが減るなど、症状の改善が見られることがあるという。渡辺薬剤師は「自己判断で薬を飲むのをやめると、飲み始める前より症状が悪化する恐れがある」と注意を促した。
参加者は「薬の内容は難しかったが勉強になった」「薬の管理、服用の注意点など参考にしたい」と話した。

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