猛暑 水稲 胴割れ警戒、早めの収穫準備を

各地で水稲の出穂期を迎え、JA長野県グループや県農政部、農業試験場などで構成する長野米生産販売対策協議会は、水稲生産者に高温障害対策を呼び掛けている。
今年の猛暑により県内の水稲の生育は平年よりも前進していて、水稲の高温障害の発生が懸念される。
同じく猛暑で高温障害が多発した2010年は、胴割れ粒が多発し1等米比率が91.9%となり、食味や品質が低下し販売上の大きな課題となった。
1日に気象庁が発表した1カ月予報では、60%の確率で平年より気温が高めと予想されている。出穂期から10日間に最高気温が30度以上の日が多いと、胴割れ粒が発生しやすく、また、出穂後20日間の平均気温が26度を超えると乳白粒・腹白粒の発生が多くなる。
主な高温障害対策としては、夕方のかん水やかけ流しにより水温・地温を下げ稲を涼しくすることが大切だ。
また、落水を急ぎ過ぎず、乾き過ぎた場合は走り水をする。
今のうちから、近隣のJAや農業改良普及センターが提供する収穫期予測の情報を確認し、収穫開始の計画を立て、例年より早めにコンバインや乾燥・調製施設の清掃と点検を行う。
高温の年は、葉色が濃いままもみが成熟する場合があるため、収穫期予測日(成熟期)を参考にして、その10日前から帯緑色もみ歩合により判断する。


高温障害を防ぐポイント
(1)水温・地温を下げ、稲を涼しくする。水利条件に応じて、夕方のかん水やかけ流しが有効である。
(2)収穫期予測の情報を早めに調べる。収穫期予測は、出穂期などから予測され、近隣のJAや農業改良普及センターから提供される。
(3)コンバインや乾燥施設の清掃は平年より1週間以上早めに行う。
(4)収穫時期の打ち合わせは、平年より早めに行う。収穫作業をお願いする人は、請け負う人に早めに相談を。
(5)収穫日は、もみの色(帯緑色もみ歩合)で判断する。帯緑色もみ歩合が10~2%が収穫適期である。
(6)落水はあまり早過ぎないようにし、乾き過ぎた場合は走り水をする。


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