ヘルメット着用を

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ティッシュを手渡し、農作業安全を啓発

5月は「春の農作業安全月間」。JA長野県グループは長野県などと連携し、農業機械の利用が多くなるこの時期に、生産資材店舗やラジオなどで農作業事故の防止を呼び掛けている。
1日から始まった安全月間に合わせて、今年は8日に長野駅前で、農作業安全啓発ベストを着た同グループや県などの職員が、農作業安全を呼び掛けて通行人へ啓発ティッシュを配った。県のPRキャラクター「アルクマ」も参加。農作業死亡事故ゼロに向け、農作業安全に対する意識の高揚と農作業事故防止の徹底を図るため実施している。
農水省の調査によると、全国で2017年に発生した農作業事故死亡者数は304人、中でも農業機械作業に係る事故は211人で最も多い。県内でも毎年農作業死亡事故が発生し、18年は15件と全国的に高い水準で発生。農業機械以外にも今年3月には下草や剪定(せんてい)した枝の焼却で死亡事故が発生している。
県JAグループは、これまでの死亡事故の多くが乗用トラクターなどからの転落、あるいは転倒による頭部損傷が原因となっていることから、ヘルメットの着用を勧めている。トラクターなどの大型機械の利用時やはしご・脚立を使った高所作業、スピードスプレヤー(SS)による散布、刈り払い機による作業時に着用する。頭部を保護することで、大型農機の転倒や落下、枝との挟まれや飛散物などによる頭部への外傷を防いだ事例もある。
農繁期を迎え、今すぐできる事故防止対策の一つとして、自分の身を守るためにもヘルメットを着用し、安全意識を持って作業を行うことが重要。また、焼却作業では「一人で行わないこと」「風のある日は行わないこと」「服装に気を付ける」など注意を呼び掛けている。
これからの時期は熱中症対策として、小まめな水分補給や炎天下での長時間労働を避けることも大切だ。

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