食味、着色とも良好

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出荷作業に当たるJAぶどう部会役員(24日、長野県中野市で)

JA中野市は24日、ハウスで加温栽培したブドウを初出荷した。JAの集出荷センターで行われた作業には、JA職員とぶどう部会役員も参加し、外観や糖度、酸味などの品質検査を実施。品質は良好で、手応えを示していた。種なし「巨峰」、「ブラックビート」の2品種合計80キロを出荷した。
今年は、春先の降雪により一時生育の遅れが心配されたものの、その後、暖かい日が続いたことで順調に推移。粒も大きく、食味、着色ともに良好なブドウに仕上がった。昨年と比べて1日遅い出荷開始。
JAぶどう部会の徳武英明部会長は「今年は降雪によるビニールハウスの倒壊被害もなく、無事初出荷を迎えられた。今後、シャインマスカット、ナガノパープルといった人気品種も順次出荷されるので、味の違いを楽しんでもらいたい」と話した。
JAは消費者に支持される産地を目指し、特に食味を重視して糖度18以上、酸度1%以下に設定。非破壊糖酸度センサーで検査し、基準をクリアしたものを出荷している。
JAぶどう部会の部会員は現在509人。2016年度には2回目の日本農業賞大賞を受賞している。その立役者となった「シャインマスカット」を中心に「巨峰」「ナガノパープル」「ピオーネ」といった品種を生産。5~8月までは加温、9月からは露地、11月から抑制、12月から冷蔵とリレーしながら出荷を続ける。年明け1月までの約9カ月間、さまざまな栽培方法で生産したブドウを安定供給できる産地を築いている。管内の総栽培面積は330ヘクタール、そのうちハウス栽培は85ヘクタールで全体の25%を占め、ハウス比率が高いことが特徴だ。

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