直売所で就農相談

「直売所で就農相談」の画像
店舗に看板を掛ける滝沢局長(左)と山田組合長(長野県大町市で)

長野県のJA大北は、県の北アルプス地域振興局と連携して、大町市のJA農産物直売所「ええっこの里」に「農ある暮らしサポート直売所」を開設した。田舎暮らしへの注目が高まる中、JA職員が営農のアドバイスをしたり、移住・観光情報を提供したりして、農業や移住に関心を持つ人を支援。地域とのつながりが密接で、多くの観光客らも訪れる直売所を活用し、農業と地域の情報を発信する総合窓口として機能させる。県内では初の取り組み。
県とJA長野県グループが2016年2月に締結した「農村地域の暮らし支援に関する協定」に基づくもの。農業に関心を持つU・Iターン希望者、就農希望者らをサポートするとともに、地域の魅力を発信するために、出荷者などとも連携して直売所自体の活性化も進める予定だ。
直売所店内のイートインスペースを活用し、相談に対応。常駐するJA営農指導員が栽培技術などの営農面を助言する。各市町村の紹介パンフレットなどを並べたコーナーも新設。隣接するモデル圃場(ほじょう)や同直売所を活用した野菜づくり研修会などの開催も予定する。移住相談は第一の窓口として受け、各市町村の担当窓口へつなぐ。
1日に開設し「ええっこの里」で開設式を開いた。同地域振興局の滝沢弘局長とJAの山田高司組合長が店舗入り口に看板を掛けた。滝沢局長は「この取り組みが、農業に関心のある移住希望者や定年帰農者などの助けとなればいい。北アルプス地域の魅力発信にもつながり、多くの人が訪れる豊かな地域への一助ともなることを期待したい」とあいさつした。
山田組合長は「農産物直売所は多様な担い手の販売の拠点だ。今回の取り組みを通じて、直売所に多くの人が集い、地域の農に触れ、農産物を味わってもらい、訪れる方、暮らす方の笑顔づくりにつながっていってほしい」と話した。
同地域振興局とJAでは今後、同直売所での反響も見ながら、管内の他の直売所での開設も検討していく方向だ。

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