高密度播種育苗対応の田植え機を見る生産者
JA塩尻市は20日、管内の米穀生産者を対象に、水稲の低コスト栽培を実現する有力な技術として注目を集めている高密度播種(はしゅ)育苗の講習会を開いた。生産者約20人と田植え機メーカー3社の担当者が参加。この技術のメリットや、導入のポイントなどを説明した。
高密度播種育苗は、苗箱1枚当たりの播種量を多くすることで、必要な苗箱の数を減らして、労力やコストを低減する技術。2016年から県内でも試験導入されている。農機メーカーによっては「密苗」「密播」といった名称で推進している。JAでも17年度、18年度に広丘地区、北小野地区の2カ所で育苗から田植え、収穫まで現地実証試験を行った。
講習会では、試験結果から、慣行栽培よりも田植え時の水管理に注意が必要などのポイントを紹介した。10アール当たり10枚以下の箱数にするには高密度播種育苗対応の田植え機が必要だが、これまでの田植え機でも、ある程度の量なら調整すれば田植えが可能。まずはきっかけとして、現状の田植え機を使い、10アール当たり十数枚の箱数で行い、徐々に減らしていく方法を勧めた。
各農機メーカーの対応田植え機の説明もあり、生産者は、実物を見ながら各メーカーの特徴などを比較した。