伝統食「凍り餅」作りピーク

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凍り餅用の餅を和紙に包み連にしたものを軒下につるす会員

大町市の農産物直売所「かたくり」では、冬の寒さを生かした伝統食品「凍り餅」作りがピークを迎えている。
凍り餅は、同直売所凍り餅部会の会員が地元で契約栽培するもち米「もちひかり」を使って作る。男性会員が臼ときねでついた餅を女性会員らが一定の大きさに伸ばし、長方形に切り分け、和紙で包んで10個ほどをひもで1連にする。連にした餅を約3日間水に浸した後、軒下につるす。2カ月間ほど軒下で寒風にさらし、乾燥させれば、さくさくとした食感の凍り餅が完成する。夜の氷点下の冷え込みで凍り、昼間の暖かさで溶けることの繰り返しによる乾燥が重要で、その年の天候に大きく左右される。
凍り餅は、白餅の他、ヨモギ、シソの3種類。長期保存が可能なので、非常食にもなる。餅本来の自然な味で、水で戻した時には固まらず液状になるので、離乳食や介護食としての需要もある。同部会の曽根原叶子会長は「今年は安定した冷え込みが期待できるので質の良い凍り餅ができる。喉に詰まりにくく、するっと食べられる。普通の餅とは違った食感なので、若い人から高齢の人まで多くの人に食べてほしい」と話す。凍り餅作りは今月下旬まで続く。
凍り餅は、同直売所で3月中旬から販売。JA大北ときわ支所では2月下旬まで予約を受け付けている。(電)0261(22)0209。価格は、1袋10連入りで1100円(予約は900円)。

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