平和と自立一助に

「平和と自立一助に」の画像
米袋にメッセージを書く園児(17日、長野市で)

JA長野県グループ、食とみどり・水を守る長野県民会議、長野県生協連は17日、貧困や紛争などで食料難に苦しむ西アフリカのマリ共和国に支援米約6300キロを発送した。長野市のJA長野県ビルで発送式を開き、支援米作りに参加した幼稚園児と関係者らが、米袋にメッセージや色とりどりのイラストを描き、トラックに載せられた米を見送った。
この米支援は、JA長野県グループが取り組む「国際協力田運動」と食とみどり・水を守る長野県民会議による「アジア・アフリカ支援米送付運動」の合同の取り組み。国際協力田運動は21年目。2018年度は県内6JAと連合長野、幼稚園・保育園・小学校や地域住民の協力で取り組み、965人が約77アールで栽培し、3254キロ収穫した。アジア・アフリカ支援米の送付運動としては、24年目となる。
発送式では、支援米作りに参加した長野市の若穂幼稚園児が、マリ共和国へのメッセージを披露。米袋には、笑顔の人物のイラストや現地の言葉で、「世界の人々がみんな仲良くなるように」「このお米が役立ちますように」といったメッセージを書き込んだ。
JA長野中央会の春日十三男専務は「日本の食料自給率は38%と先進国の中では最低で、日本人が食べる食料の6割以上を外国に頼っている。日本農業の行き先は、世界の食料問題・貧困問題にまでつながっていく。マリ共和国では依然として食料の支援要請が絶えないと聞く。同国の平和と自立に向けた一助となることを祈念したい」とあいさつした。
支援米は、アフリカの支援に取り組む非政府組織(NGO)「マザーランド・アカデミー・インターナショナル(命の尊さ等しさを行動で子供たちに伝える母の会)」を通じ、3月ごろにマリ共和国に届けられる。

MENU