研究事例を発表する営農技術員
JA長野県営農指導者会議とJA長野県営農センターは4日、松本市のJA松本ハイランドで第67回JA長野県営農技術員研究大会を開いた。県内JAの営農技術員ら120人が出席。農業所得の増大と農業生産の拡大に向け事例発表などを行い、営農指導の実践に役立てることが狙い。
優績者として、小林正徳さん(信州うえだ)、伊藤喜代司さん(上伊那)、榑沼友和さん(あづみ)、齊藤広幸さん(ながの)が表彰を受け、事例発表をした。
小林さんは、担当する塩田地区農家の生産意欲を高めるため、地域資源である大豆の生産拡大に取り組んだ。若手農業者グループ「しおだSUNダイズ」を立ち上げ、栽培技術の向上や加工メーカーとの連携など活動を進め、生産者の栽培意欲向上につながったことを発表した。
伊藤さんは、農薬メーカーの協友アグリなど関係団体と協力して取り組む総合的病害虫・雑草管理(IPM)実証実験について発表。4年目の取り組み状況とJA上伊那管内でのIPM農法の実践について紹介した。
榑沼さんは、リンゴの改植による生産効率を上げ活力のある産地づくりに取り組んでいる。「産地の状況や生産者の意識調査をし、園地の貸借に合わせ若木への改植を進め生産数量を維持している」と話した。
北信州みゆきポークの生産基盤再構築について発表した齊藤さんは、プロジェクト会議を設立し「みゆきポークブランド維持」に向け「新たな担い手の確保と支援、既存生産者支援対策を進める」と話す。
感謝状贈呈・功績者表彰では、2017年度県営農指導者会議会長を務めた高橋英明さん(上伊那)ら4人に感謝状を贈り、各JAなど9人の営農技術員を表彰した。