口の中を健康に

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口の機能や健康について講義する内山歯科衛生士

JA長野厚生連長野松代総合病院は7月下旬、長野市の松代公民館で第5回介護者・介護予防教室を開いた。地域住民ら約30人が参加。同病院の内山美由希歯科衛生士が「よく噛(か)んで認知症予防~歯周病と全身疾患」をテーマに、全身の病気とも深いつながりがある口の中の健康について講義した。
口の機能は、「食べる」「話す」「感情表現」「呼吸」の大きく四つに分けられることを説明。「歯や口の働きが弱くなると、低栄養や体の虚弱(フレイル)が起こり、要介護状態となっていく。口の機能が低下することは全身の健康にも関わる」と話した。歯周病の予防について「歯周病は40歳以上の約8割が歯を失う大きな原因。糖尿病、心疾患、誤嚥(ごえん)性肺炎などと大きく関連する。歯を失うことで脳への刺激や食べる楽しみが失われ、認知症を発症しやすくなるともいわれている」と解説した。
歯間ブラシなどの補助的な道具を使った歯磨き方法も説明。「歯を守るには何よりも歯磨きが大切。セルフケアで不十分な部分は歯科医による定期的な清掃と検診を受けてほしい」と話した。
教室は、介護に関する知識習得や高齢者が可能な限り要介護認定を受けず、健康でいきいきとした生活を送ることを目指し、毎年全12回開く。

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