リンゴ産地維持、リース園に定植

JAあづみ
「リンゴ産地維持、リース園に定植」の画像
リンゴの苗木を植えるJA職員

JAあづみは「長期構想28-30後期中期計画」の農業振興の一環で、早期多収が可能なリンゴ新わい化高密植栽培の普及拡大に取り組んでいる。同栽培による園地リース事業に着手。2017年2月末現在、28ヘクタールの同栽培の面積を、19年度までに累計で約43ヘクタールとする目標を掲げている。
JA管内は県内リンゴの主産地だが、生産者の高齢化や果樹の老木化が進み、遊休農地も散見される。生産者の所得向上には10アール当たり収量を上げる必要があるため、JAは新わい化の接ぎ木指導会などを開き改植を推進しているが、生産者は既存の栽培法から脱却することへの抵抗感から普及は進んでいない。
そこで、17年度からリンゴ園地の維持・強化につながる新わい化高密植栽培の園地リース事業に初めて着手した。具体的には、JAで新わい化栽培用の苗を事前に定植し、栽培に必要な支柱なども設置する。完成後、リース園として担い手農家や新規就農者に貸し出すことで、自己改植などの作業ができない担い手農家や新規就農者をサポートできる。
この事業により園主は初期投資を軽減でき、伐採・抜根・棚の新設などの作業をすることなく、規模拡大や新規参入ができるメリットがある。JAも遊休農地化を防ぎ、果樹園の維持・再生を図ることができる。
3月下旬、安曇野市堀金三田と松本市梓川梓のリース用園地に、リンゴの苗木を植える作業を終えた。JA営農経済事業部や地域営農センターの職員らが、抜根した後に耕運機などで土を耕し、支柱を立ててから苗木を植えて支柱に固定するなどの定植作業をした。堀金三田の40アールの園地には「つがる」や「シナノスイート」「ふじ」など6品種の苗木1787本を植えた。
一般的に定植する苗木の間隔は約2メートルだが、「M9」自根のフェザー苗の高密植栽培では「ふじ」を80センチ、他の品種は50センチ間隔で植え、棚の列間も3.5メートルほどにすることで、同じ面積でも本数を多く植えることができる。根を張れる範囲が限られ、成木になると木幅はコンパクトになるため作業を効率化できる。
この栽培方法は欧州で先行しており、結実が早く10アール当たりの収量も4、5トンと多くなる見込みだ。