JA全農長野と同花き専門委員会は20、21の両日、長野市のJA長野県ビルで第49回信州フラワーシーサマーセレクションを開いた。県内の切り花生産者が栽培した全国一を誇るカーネーションや、トルコギキョウなど切り花389点が出品、審査された。最高賞の農水大臣賞には、茅野市の藤森英一さん（58）＝JA信州諏訪＝のトルコギキョウ「セレブホワイト」が輝いた。
品評会は、生産者の栽培技術向上と県産の花の素晴らしさを多くの消費者に知ってもらう目的で毎年開く。夏場の品評会は全国的にも珍しい。今年は暖冬に始まり、6月まで気候変動が大きく、干ばつ、猛暑などで品質が心配されたが、レベルの高い物がそろった。
農水大臣賞を受賞した藤森さんのトルコギキョウは、草姿のバランスがよく、力強さや勢いもあると評価を受けた。藤森さんは「とにかくうれしい。出品基準に仕立てることは難しかったが、受傷したことで栽培の苦労は忘れた」と話した。
会場では、フラワーアレンジメントや家庭用パック切り花をお買い得価格で販売。出品花の予約販売もあり、市民らが多数来場した。
他の上位入賞者は次の通り（かっこ内は所属JA）。
◇農水省生産局長賞＝百瀬明さん（松本ハイランド）スタンダードカーネーション、小池一司さん（信州諏訪）輪菊
◇農水省関東農政局長賞＝原田邦彦さん（信州諏訪）トルコギキョウ、井出希士雄さん（佐久浅間）スタンダードカーネーション
◇全農会長賞＝矢野源彦さん（上伊那）アルストロメリア、林俊哉さん（同）トルコギキョウ、田中学さん（信州諏訪）ディスバッドマム、小林芳文さん（佐久浅間）スタンダードカーネーション