6次化へ特産開発、機械刈りも手応え

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JA職員らが見守る中、コンバインでエゴマを刈り取った

長野県のJA上伊那は14日、伊那市西箕輪にあるJAの子会社JA菜園(株)の畑で、今年初めて試験栽培をしていたエゴマを収穫した。収穫したエゴマの種は「かんてんぱぱ」ブランドで有名な同市の寒天加工会社・伊那食品工業(株)に運び、研究開発に使われる。将来的に、同市の新たな特産品となるよう研究を進め、6次産業化を目指す。
エゴマの試験栽培と研究開発は、同JAや同社、同市の伊那商工会議所などでつくる「伊那の農産物を使った特産品づくり検討会」が今年から初めて取り組んでいる。数年後には、商品の販売を始める構想を描く。
収穫当日は面積拡大が可能かどうか検討するため、コンバインで刈り取りした。6月上旬に20アールの畑に定植したエゴマは、大人の身長ほどに成長。刃の高さや走行速度などを確かめながら収穫した。JAの担当者らは、肥料や農薬の必要性や収穫適期の見極め、刈り取り後の処理方法などを検討した。
JAの下村篤営農経済担当常務は「市の新たな6次産業となり、農家の所得向上や市の活性化となるように努めたい」と意気込みを話した。
エゴマはシソ科の1年生の植物。種の油には、健康機能性が高い必須脂肪酸のαリノレン酸を豊富に含むことから、近年注目されている。県内をはじめ、全国各地で栽培と加工品開発が広がりつつある。

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