説明を聞く生産者ら
JA北信州みゆきは、12月上旬から市場に出回る冬至用カボチャの産地化に取り組んでいる。国産が品薄な時期に出荷し、晩秋以降の収入確保につながることから、新規振興品目に位置付ける。これまでに試験栽培をして、適した2品種を選定。生産者向けの栽培説明会を開き、普及を進めている。
冬至には、古くからカボチャを食べる風習がある。ただ、この時期は国産の出荷が減る時期で、市場には輸入品が多く出回る。同JAは、冬至用カボチャの試験栽培を2011年度から2年間行い、栽培方法や品質面で一定の成果と方向性を確認した。それをもとに産地化を進め、15年には、28人の生産者が130アールで栽培。今年も同程度の栽培を見込んでいる。
管内の生産に適した品種として、ほくほく感があり甘味が強く、日持ちが良い「ほっこり133」と「栗五郎」を選定。今後も、地域に適した品種や消費者から需要のある品種の選定を続けていく予定だ。
生産者は、県北信地区統一のマニュアルに基づき栽培。JAとJA全農長野が連携し、主に県内向けに販売する。
JAは19日、木島平村のJA東部支所と飯山市常磐地区の営農センターで、冬至用カボチャの栽培説明会を開いた。生産者20人が参加した。
JAの営農技術員が、取り組み方針や栽培方法などを説明。畑の準備として、土壌診断をした上で施肥することを求めた。過去の事例で、8月に集中的に雨が降り、生育途中の果実肥大が止まってしまったことから、マルチの際に溝を掘って排水対策を取ることなども呼び掛けた。
7月20日ごろの播種(はしゅ)時期に合わせて、6、7月にかけて、畑の準備や播種の指導会も開く予定。継続的に指導して、生産を支援する。