ホワイトアスパラガスの生育状況を確認する神山さん
JAちくま管内でホワイトアスパラガスの収獲、出荷が始まった。西欧では春の訪れを知らせる野菜。遮光トンネルで育て、収穫後も光を当てないように気を使う。イタリア料理やフランス料理のレストラン向けに需要は多く、主に県内や首都圏に出荷する。
千曲市森の神山袈裟高さん(76)は、15日から出荷を始めた。約6アールのハウスで、無加温の半促成栽培。遮光フィルムで覆ったトンネルで育てる。年間400~500キロを出荷する。品種は「ウェルカム」。
神山さんは「収穫後も遮光シートを掛け、光が当たらないように出荷する。気を使って育てた、ちょっと高貴なホワイトアスパラガスを多くの人に味わってもらいたい」とアピールする。
JA管内は比較的降雪量の少ない気候を生かし、無加温ハウスの半促成栽培を推進している。春取りは2月下旬から5月上旬まで収獲。その後、立茎させて6月上旬から10月下旬まで夏秋取りをする。2015年度のアスパラガスの生産量は、13万2400束(1束100グラム換算)。このうち、ホワイトアスパラガスは1万4000束だった。
JAの酒井裕二営農技術員は「地域特性を生かし、施設化を進め、収量の向上につなげていきたい」と話す。