らくらくWeb農業簿記システム研修を受ける参加者
JAちくまは22日と26日、千曲市屋代のふれあい情報館で、らくらくWeb農業簿記システム研修会を開いた。生産者ら延べ18人が出席した。今年度新たに6人が登録するなど、Web農業簿記システムの利用者は年々増え、現在54人が登録している。JAは品目ごとに担当者を設けるなど、経営管理支援体制を強化している。
同システムは、JAグループが農業開発支援の一環で開発した農家向けの税務申告システムで、2010年度からスタート。自宅のパソコンからインターネットを通じて記帳ができ、決算書の作成も簡単に行える。
JAを利用した信用・購買・販売取引は、自動的に仕訳され、入力の手間が軽減される。税制改正などがあっても、自動的にプログラムが修正されるため、最新の税制で記帳・決算・申告ができる。12年2月から農業経営支援システムが加わり、記帳結果を基に簡易な経営分析も行える。
研修会では、自動仕訳の確認や修正などの日次処理、減価償却資産管理や青色申告決算書の作成などの決算処理を基礎から学んだ。参加者は「税務申告は手間が掛かり大変だが、便利なシステムでとても助かる。使い方を丁寧に教えてもらえたので、これからも活用したい」と話した。
JAの青木紀明営農技術員は「簿記記帳は税務申告のためだけではなく、現状の経営も把握できる。Web簿記により申告時の労力軽減にもなり、経営向上のためにも利用してもらえる。今後も、さらに普及させていきたい」と話した。