小菊 産地化へ腕磨く

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圃場審査の様子

北信園芸事業推進協議会(事務局=JA全農長野北信事業所生産販売課)は、2012年度から小菊の栽培技術や品質の向上、生産拡大などを狙い、立毛品評会を実施している。出荷直前の圃場(ほじょう)に審査員が出向き、用途に適した商品性、管理技術、圃場全体の収益性の観点から、草姿、生育と管理状況、病害虫発生の有無などを評価することで、産地全体の品質・出荷量の向上につなげている。
今年度は、旧盆用出荷直前の7月27日に立毛品評会を行った。13圃場の出品の中から上位入賞者を選び、このほど表彰。最優秀賞は、JAながのの小林章則さんが輝いた。
小菊は8月旧盆に欠かせない商材で、墓参りの必需品として底堅い需要がある。その需要に合わせ、業者が花束加工をしやすく生産者も省力で栽培できる、スーパーやホームセンターなどの量販店向け専用栽培が県内各地で進められている。
北信地区では、本格的に栽培に取り組み始めて4年が経過し、15年度の販売実績は約245万本(前年比108%)。4年間で生産量が2.5倍に拡大し、着実に数量を伸ばしている。
審査長を務めた長野農業改良普及センターの若林秀行所長は「上位入賞した圃場は一般管理が行き届き、ボリューム、草姿バランス、葉色などが優れていた。生育期間を通じた肥培管理など一層の工夫で、品質をそろえ商品化率を高めてほしい」と講評した。最優秀賞を受賞した小林さんは「支柱の改良、適度な間引きなど栽培を工夫して、より多く出荷できるようにしたい」と意気込みを語った。
上位入賞者は次の通り。かっこ内はJA名。
◇優秀賞=宮崎慶志さん(須高)◇優良賞=渡辺孝一さん(中野市)

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