冬のこんにゃく作り本番、遊休地で芋栽培から

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加工施設で刺し身こんにゃくを作り、袋詰め作業をする小野沢会長

JA北信州みゆき女性部の「木島女性部こんにゃくの会」は、15年ほど前から刺し身こんにゃく作りに取り組んでいる。遊休農地を活用して芋を栽培し、冬期間に毎週1回ずつ当番制でこんにゃくに加工する。JAの農産物直売所やイベントなどで販売して、会員の生きがいになっている。
飯山市木島地区の農家女性らが「地域に刺し身こんにゃくを広めよう」と同会を発足した当時、コンニャク芋を栽培して加工販売する農家は周囲におらず、売り物にするまでに3年ほどの試行錯誤が必要だった。粉から作るこんにゃくとは違い、生芋から作る特有の歯応えや喉越しの良さを出すために、使用するにがりの量や温度、生芋をすりおろして寝かせる時間など、さまざまな研究をした。
芋は、会員の畑や地区の遊休農地を活用して6アールほどで栽培する。今年は5月中旬に種芋約100キロを植えた。植える芋は、加工したときの食感が良い2年目の種芋という。今年は気象などの影響があり生育が悪かったが、10月上旬に約200キロを収獲できた。
収獲を終えた10月中旬から、メンバーは毎週1回ずつ当番制で集まり、加工施設で刺し身こんにゃくを作る。こんにゃく作りの季節は冬から春を迎えるまで。芋は低温に弱く腐りやすいため、冷凍庫で保管している。
同会の小野沢さつき会長は「刺し身こんにゃくを地域に広めると同時に、遊休農地の活用をこれからも進めたい。会員同士の親睦ができ、楽しみながらできている」と話した。

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