安全と繁栄を祈願した竣工式
JA全農長野三岳牧場(木曽町三岳)は、和子牛の哺育と育成事業を強化する。このほど牧場内に新たな牛舎を竣工(しゅんこう)し、現在の施設より規模と作業性ともに向上させた。今後、飼養頭数を現在の約50頭から80頭に増やす計画だ。
和牛の繁殖と育成から肥育まで行う同牧場は、畜産農家から預託された牛の人工授精や受精卵移植、哺育などにも取り組み、県内の和牛生産の振興に一役買っている。
子牛の哺育はこれまで既存の牛舎では屋外での作業を要し、冬は除雪作業が必要になるなど作業性が悪かった。新たな牛舎により規模拡大を実現するとともに、室内で哺育できるようになるなど作業の効率化につながるという。
新牛舎は床面積610平方メートル、工事費は約3900万円。10月末の竣工式には全農長野とJA木曽、畜産農家など関係者ら約40人が出席し、御嶽神社宮司による神事を執り行い、新牛舎の安全と繁栄を祈願した。同牧場の滝本勝成牧場長は「新しい牛舎で酪農家から預かった子牛をしっかり育て、良い育成に努める」と話した。