詐欺被害防ごう、窓口担当が訓練

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アンケートを差し出す芳川さん

JA北信州みゆきは、多発している特殊詐欺を未然に防ごうと、地元の飯山警察署の協力を受けて金融窓口での声掛け訓練をした。野沢温泉村のJA北部支所を会場に、同署の職員が詐欺を持ち掛けられた客を演じ、窓口担当者が対応した。
訓練は、客が来店して「車を購入したいので、現金で300万円必要。すぐに下ろしたい」とパンフレットを持ち込み、定期貯金の解約を申し込もうとする場面を設定。窓口の担当者は、本人確認書類の提示を求め、現金が必要な詳しい理由を細かく聞き取った。詐欺の疑いがある場合は現金ではなく、販売会社の口座への振り込みを勧め、管理職員や警察に連絡した。
警察職員によると、偽のパンフレットで被害者や窓口担当者をだます詐欺行為もあるという。
対応した窓口担当の芳川彩織さんが「だまされている可能性が強く疑われる場合でも、相手が全く聞く耳を持たない状況では対応が難しい」と話すと、同署の職員は「相手を落ち着かせることが大切。座らせて話を聞いたり、複数で対応して詳しく聞いてほしい」とアドバイスした。
JAは、窓口で一定の金額を引き出す客に対し、詐欺の被害を防止するためのアンケートを実施している。JAの山本朗金融共済部長は「組合員の貯金を守るため、今後も警察と職員が連携し取り組んでいきたい」と話した。

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