広げよう大苗栽培、産地復活へ検討会

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柳原地区のモデル圃場を視察する関係者

北信園芸振興協議会は、2015年度北信地区アスパラガス1年養成苗栽培技術検討会を開き、栽培期間を短縮できるアスパラガスの1年養成苗(大苗)の定植後の管理の注意点などを情報交換した。同日行ったモデル圃場(ほじょう)の巡回では、順調な生育を確認し、参加者らは早期収穫による露地アスパラガスの産地復活に向け手応えをつかんだ。
検討会には、JA北信州みゆきとJA中野市の担当職員や生産者、県北信農業改良普及センター、北信地方事務所農政課の担当者ら17人が参加。14年度に設置した飯山市と中野市内の圃場3ヵ所を巡回した。
アスパラガスの大苗は、種まき後に苗を1年間養成するため、通常は畑に定植後から収穫まで2年間かかる期間を1年間短縮できる。また、根を移植するためロスが少ない利点がある。
JA北信州みゆき管内では、県内でも先駆的に部会による大苗の生産体制を構築。他地域への供給も手掛ける。協議会は、大苗による早期収穫技術を北信地域に普及しようと、今回の検討会を企画した。
飯山市柳原地区の12アールの圃場は、昨年5月に2000本の苗を定植。畝の間にしっかり敷きわらが施され、普及センターの担当者は敷きわらの効果について「春は地温を上げたり、夏は地温を上げず土の乾燥防止になる」と説明。また、「降雨時の泥はねを防ぎ、茎枯れ病予防につながる」とし、適切な管理方法を勧めた。
この他、薬剤防除の時期や支柱の立て方などを確認した。

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