電気柵の適正使用などの説明を聞く参加者
静岡県での通電柵による感電死傷事故の発生を受け、JAちくまは10、11の両日、野生獣被害の防止用電気柵の使用者講習会を開いた。行政の担当者から防護柵を設置する際の安全確保や補助制度について説明があった他、メーカーの担当者が適正な使用方法や漏電遮断機、アース棒の役割などを説明。参加者からは安全性を確保した適正な使用方法をあらためて学んだ。
講習会では、電気柵を設置する際の留意点として(1)家庭のコンセントなど商用電源(AC100ボルトやAC200ボルト)から直接「さく線」に通電することは法的に禁止(2)商用電源を使用して通電する場合は「PSEマーク」付き漏電遮断機を接続することを法律上義務付け(3)電気柵を設置する場合は周囲の人が視認できる位置と間隔、見やすい文字で危険表示を行う―などを解説した。
JA管内の2会場で開いた講習会には合わせて59人が出席。南西部営農センターで講師を務めた資材メーカー「タイガー」の山上康史エリアマネジャーは「設置後は定期的に点検して、安全確保に努めてほしい」と話し、電気柵の安全な使い方や設置方法などの再度確認を呼び掛けた。
JA生産資材課の半田直士課長は、日本電気さく協議会会員により販売されている電気柵用の電源装置は「電気用品安全法」で定める基準に沿った物であると説明。「JAで取り扱う商品は同協議会の加盟社の物なので、安心して使用できる。適正に使用して大切な農作物を野生動物から守ってほしい」と話した。