畦畔雑草 芝にお任せ

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効果や生育状況などを説明する水野さん(中)

飯山市太田地区の水野晴光さん(73)は、同地区で昨年から畦畔(けいはん)を芝で覆い、除草作業の労力軽減につなげようと取り組んでいる。昨年8月下旬に芝(畦畔グリーン)の種を直播(ちょくは)し、現在は畦畔一面を芝が覆い、雑草の抑制に成功。各地から多くの農業関係者らが視察に訪れている。
中山間地にある同地区の多くの水田は、畦畔の傾斜がきつい上に面積が広く、維持管理が課題。水野さんは昨年、2012年から県北信農業改良普及センターが栄村で始めた「ワラ芝工法」による畦畔管理試験のことを知った。過去に、自身が刈り払い機によるけがを負ったこともあり、「草刈りの危険や労力を何とかしたいという気持ちがずっとあった」と話す。
水野さんは、芝を活用した畦畔管理で草刈り労力の軽減ができれば、中山間地農業の維持につながると考え、「地域に普及させ耕作放棄地を減らしたい。自らが取り組んでみよう」と同市で初めて本格的に導入した。
同市は豪雪地であるが、昨年発芽して成長を続ける芝は生育良好で、雪にも強く同地区に適していることが今回証明された。芝を活用した畦畔管理方法を地域に取り入れようと、県内外から多くの行政や農業関係者らが視察に訪れている。
このほど信濃町の農業委員会委員ら約20人が導入の検討に向け視察した。

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