出荷が始まった「巨峰」
JA須高管内で6日、ハウス栽培によるブドウの出荷が始まった。今年度の出荷量は「巨峰」や「ナガノパープル」「シャインマスカット」など約3万5000ケース(1ケース4キロ)を見込む。初日は「巨峰」と種なし「ピオーネ」合わせて約80キロ(15ケース)が関東地方を中心に全国へ向けて出荷された。
JA管内は、降水量が少なく日照時間が長い上、昼夜の温度差が大きい立地を生かして多彩な果樹が栽培される産地。特にブドウは生産量、品質共に全国トップクラスに入る。近年は、消費者が求める種なしブドウに力を入れ、種なし「巨峰」と、種がなく皮ごと食べられる「ナガノパープル」「シャインマスカット」を出荷し、品質面で市場から高い評価を得ている。
今年は、大雪などの天候不順が多発した昨年ほどの被害や影響はなく、現時点で生育は順調に進んでいる。ハウスブドウを栽培する須坂市の岡木由行さんは「おいしい果実であることが一番。味と形がそろったブドウを目指している」と話す。JA営農生活部販売企画課の前澤純一担当は「今年は雪害もなく、栽培は順調に進んでいるが、生産者はおいしいブドウを出荷するために労を惜しまない。自信を持って販売して農家の所得向上に努める」と話す。
JA管内では、ハウス物の出荷が8月末まで続き、その後は露地物の出荷が10月末まで続く。11月からは冷蔵物が出荷され、12月からは冷蔵の「シャインマスカット」と、二期作によるハウスブドウがクリスマスごろまで出荷される予定だ。