酒米「金紋錦」を拡大、需要増え3300俵計画

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総会で部会長に就任しあいさつをする佐藤さん(左から2人目)

JA北信州みゆき管内で、酒造好適米の生産量が伸びている。「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、日本酒への関心の高まりと需要増が背景にある。JA酒米部会が2014年度に出荷した酒造好適米は、前年比24%増の3100俵(1俵60キロ)と伸びた。15年度はさらに増産して3300俵を出荷する計画だ。
同部会はJA管内の木島平村の農家で構成し、長野県内だけで生産される酒造好適米「金紋錦」を生産する。これまで40年以上、主力取引先の老舗酒造「福光屋」(石川県金沢市)に「金紋錦」の出荷を続けてきた。1980年代後半に作付けが大きく落ち込んだ時期もあったが、同社は契約栽培の形をとって産地を支え続けてきた。近年は同社以外にも「金紋錦」を使う酒造会社が増え、一層の需要の広がりを見せているという。
同部会が今月開いた定期総会で、福光屋の松井圭三常務は「石川県内でも日本酒の消費が増える傾向にある。特別栽培米としての品質を今後も維持してほしい」と激励した。2015年度の部会長に就任した佐藤正市さんは「金紋錦が注目されると、品質への期待も高まる。一層の品質向上を目指す」と士気を高めた。
16日には木島平村が「金紋錦」の普及拡大を図り、東京都で県が運営する「銀座NAGANO」で「金紋錦サミット」を開く。在京の日本酒取扱業者向けに、PRと試飲会を予定している。

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