ブドウ栽培を支える農家の女性が集まり、来年度以降の対策を確認しながら交流を深めた研修会
JAちくまぶどう部会は、千曲市上山田の圓山荘で同部会の女性研修会を開き、部会員や関係者ら約90人が出席した。今年度の生育状況や販売状況を振り返るとともに、農閑期を利用し、ブドウ栽培を支える農家の女性が集まり、交流を深めた。
同部会の西澤昌彦部会長は「果粒の裂果など、来年度に向けて課題はあるが、今年度のブドウ栽培はほぼ順調に推移した。女性ならではのきめ細やかな心遣いやセンスが、良質なブドウにつながり、ちくまブランドの力になっている。この機会にゆっくり交流を深めていただきたい」とあいさつした。
研修会では、今年度の生産販売状況を報告。販売数量は前年比約114%の約25万ケース(1ケース4キロ)となったこと。「ナガノパープル」や「シャインマスカット」など、種なし・皮ごと食べられる品種の認知度向上で、人気の高まりが顕著に表れたことなど、販売情勢が報告された。
この他、長野農業改良普及センターの徳永聡さんが、今年度の課題と来年度以降の対策を踏まえ、「ナガノパープル」の裂果対策、および「シャインマスカット」の品質向上対策について講演した。
「ナガノパープル」の裂果対策では、裂果が少なかった園地の共通点として、かん水の目安や新梢(しんしょう)管理などを解説。また、2015果実トレンド調査で、「シャインマスカット」は1位(5年連続)、「ナガノパープル」は6位で、果実の中でも有望品種であると説明。「消費者の期待を裏切らないようなブドウを作っていきましょう」と呼び掛けた。