沖縄のスーパーで行った消費宣伝会
JA信州諏訪は、特産のセルリーの有力な販路として沖縄県への販売に力を入れている。同県は米軍基地があることも関係し、セルリーがスープや炒め物に使われるなどして消費量が多い。これまでの主流は米国産で濃緑色と強い香りが特徴の「グリーン系」だったが、JA管内で生産される肉厚で軟らかく生食に適した「コーネル系」の人気が徐々に高まり、売り上げを伸ばしている。
JAはスーパーマーケットへの売り込みを積極的に行い、毎年供給量を増やしている。7月上旬にはJAの雨宮勇組合長をはじめ、担当役職員が消費宣伝会に同県を訪問。県内に60店舗ほどを展開する「スーパー金秀」など4店に特設売り場を設置し、セルリーなど管内産の高原野菜を販売した。
沖縄県への販促は4年前、営農部の両角善太郎部長(現常務)の発案で始めた。現在は福岡と東京市場を経由する2ルートで船便を使って輸送しており、出荷から店に並ぶまで5日ほど掛かるものの、品質は良好な状態で届けることができている。
管内で出荷のない冬場は、同じコーネル系の産地である福岡県の産地と連携して供給する。年間を通じて売り込むことで、コーネル系を定着させていく方針。沖縄ではセルリーを加熱して食べることが多いため、生食に向くJA産セルリーの消費増に向けて「食べ方の提案をしながら売り込んでいきたい」(雨宮組合長)考えだ。