コイを放す園児
JA上伊那青壮年部伊那支部は、伊那市西町の竜西保育園児34人と、5月に田植えを行った同園隣の田んぼにコイを放した。児童が農業に触れる機会を増やそうと各支部で取り組む「チャイルドファーム21」活動の一環。同支部では昨年から、同園と米作りに取り組んでいる。
部員4人が参加し、体長2センチほどの稚魚と体長20センチほどのコイ、合わせて約90匹を用意した。部員らは動き回るコイに戸惑いながらも笑顔を見せる園児に、「両手ですくったらすぐに田んぼに放して」などと優しく教えていた。
同支部では、児童に安全・安心な米を食べてもらいたいとの思いから、農薬を使わないで稲を育てようと、除草剤の代わりにコイを使っている。コイが田んぼの中で泳ぎ回ることで水面が濁り、雑草の光合成を防ぐため、除草効果が期待できる。
支部長の小澤智治さん(40)は「将来に向けて食農教育をすることは大切だ。活動を通じて農業に親しみや関心を持ってくれたらうれしい」と話していた。