国際協力田で田植えをする参加者
JAあづみ農政協議会は、食料不足に苦しむ国の人たちを支援するため、JA理事の矢淵一良さん(66)の8アールの水田で田植えをした。
生活協同組合コープながのの中信地区の組合員や家族ら80人が参加。田植えがしやすいように、田んぼの土に描いた線の上に「コシヒカリ」の苗を植え付けた。初めての参加者がほとんどで、慣れない手つきで軟らかい土に足を取られながらも「支援米」作りに汗を流した。同市三郷から参加した甕琴心ちゃん(6)は「田植えをするのは初めて。水が冷たかったけど、植えるのはとても楽しかった」と喜んでいた。
国際協力田での米作りは、県内各JAで行われている。JAあづみは消費者に田植えを通じて、自然や農業の大切さを理解してもらうために、2001年から同生協と連携して取り組んでいる。協力田は今後、矢淵さんが管理して、9月下旬に収穫する予定。収穫した米は来年1月に、支援米として食料不足が深刻化しているマリ共和国に贈る計画だ。
JA営農経済事業部の一志寛次長は「農作業体験を通じて、次世代を担う子どもたちに農業の魅力と食の大切さを伝えていきたい」と話していた。