事務局に看板を設置する4JA組合長ら(3日、長野市のJAながの本所で)
JA須高、JA志賀高原、JA北信州みゆき、JAながのの北信4JAは、「組織再編研究委員会」を発足させた。長野市のJAながの本所に事務局を開設し、4JAによる再編の課題研究や実効ある再編への具体的な方策の検討に入った。18日には設立総会を開き、6月下旬に幹事会・専門部会合同会議を予定する他、研究内容を広報紙や懇談会などで組合員に伝えていく方針だ。
4JAは昨年10月に組織再編「検討委員会」を発足。人口減少に伴う消費の縮小や組合員数の減少、農家の高齢化と事業規模の縮小、環太平洋連携協定(TPP)問題と規制制度改革の見直しといった農業を取り巻く環境が激変する中、地域の核となるJAを創ることを目標に、農業、経済、信用、共済、管理の5部門ごとに組織再編の主要方針や課題の検討を重ねてきた。
4JAが組織再編を行えば全国的に有数の規模となり、経営資源の拡充や規模の経済性が期待できる。特に、農業部門は一大果樹産地として特色を生かしたリレー出荷と長期販売、集荷量の増加による有利販売、技術員の交流による技術の向上、共同利用施設のコスト縮減が見込める。
これまでの検討を通じて主要方針や課題が明確になったことを受け、検討委員会から「研究委員会」へ移行。会長にJAながのの豊田実組合長、副会長にJA須高の牧良一組合長、JA志賀高原の関知明組合長、JA北信州みゆきの櫻澤和美組合長が就任した。
各JAはそれぞれ5月に開いた総代会で、組織再編や研究委員会の発足について組合員に報告。組合員(総代)から「なぜ北信で組織再編に加入していないJAがあるのか」「組織再編にメリットが無いと判断した場合は脱退も辞さない」などの意見が出たという。