ひょう害にあった果実
JAみなみ信州管内で5月29日午後、松川町、豊丘村などを中心にひょうが降り、摘果時期を迎えた梨やリンゴなどの果樹に被害をもたらした。JAや市町村は被害状況の確認を急ぎ、摘果や病害対策を進める方針だ。
JAによると、被害が大きかった松川町では29日午後1時過ぎから長い地区でおよそ10〜15分降り続いた。最大で100円玉ほどのひょうが降り、肥大が始まった果実に打撲、擦れ、裂傷を与えた他、落葉や新梢(しんしょう)被害などが見られた。
翌30日にはJAの矢澤輝海組合長らが、同町の果樹園を訪ね、被害状況を視察。特に被害が大きかった同町上片桐城地区でリンゴ、梨を栽培する矢澤隆穂さん(45)は「ひょうで地面が真っ白になるほどだった。天災なのでどうしようもない。今後は来年のためにも最善を尽さなくては」と肩を落とした。矢澤組合長は「できる限りの支援を考える。どうか力を出していただきたい」と声を掛けた。
JAは今後、過去のひょう害資料などを参考に生育への影響を予測。被害農家への指導を徹底し、被害果の適切な摘果指導や病害対策として農薬の特別散布を進める。