伊藤組合長の初講座に聞き入る受講生
JA松本ハイランドが、高齢者の生きがい学習の場として開講する「はつらつ大学」は、松本市南松本のJAグリンパルで第28期の入学式を行った。
85歳を最高齢に昨年よりも3人多い92人が入学した。今後1年間、地域を越えた新たな仲間とともに、暮らしに生かせる知識を学ぶ。
入学式後の初講座では、伊藤茂組合長が「地域の中のJA」と題して講演した。JAの概況や管内で生産している農産物について触れながら、「管内は豊かな自然とおいしい農産物、風情ある景色など魅力いっぱいの地域。この山紫水明の地を次の世代へ引き継いでいくこともJAの大きな役割だ」と説明した。
環太平洋連携協定(TPP)の問題にも言及し、「TPP交渉によって日本の食料自給率は13%に低下する。有事の際に農産物が戦略物資となることは明らか」と述べ、社会的共通資本としての農の営みを守ることの重要性を訴えた。
同大学はJA管内の65歳以上の組合員や年金友の会会員などを対象に開く。農業や健康管理、福祉など、幅広い分野にわたって教養を高める講座を開いている。