最優秀賞の長野県知事賞を受賞した阿南町の金田文太郎さん
JAみなみ信州繁殖和牛部会は飯田市で開いた定期総会で、2013年に同部会が出荷した和牛子牛の1頭平均価格が53万2600円だったと報告した。前年より約10万円高い水準で、全国的なもの牛不足を背景に13年度も右肩上がりの相場展開となったとみられる。
同部会は97戸が繁殖牛659頭を飼養し、13年は子牛429頭を出荷した。下平省治部会長は総会で、もと牛の販売価格が高値で推移する一方、飼料や燃料価格の高騰や消費増税、高齢化による部会員の減少などの現状を指摘。「不安要素は多くある。農家を減らさないようJAにも協力を願いたい」とあいさつした。
13年度は春先の凍霜害や夏の干ばつ、秋の台風などの自然災害が影響し、JAの農畜産物販売高は149億円余と目標の155億円を達成できなかった。一方、畜産部門の販売高は30億円を突破して目標を達成した。JAの小林正和常務は「畜産農家の努力の賜物。雪害への助成やJA独自の支援事業などにより農業を盛り上げたい」と話した。
総会では第40回和牛繁殖技術共励会も行われ、阿南町の金田文太郎さんが最優秀賞の長野県知事賞を受賞した。