ホワイトデーの贈答用に花束をつくる関係者ら
バレンタインデーのお返しに花束を贈ろう―。JA上伊那、JA全農長野、南信ハウスカーネーション組合が企画する「フラワーホワイトデー」が、消費者に徐々に浸透し始めている。3年目の今年は、同JAや長野県伊那合同庁舎の職場に花束の購買を呼び掛けたところ、172束の注文があった。花を購入する場面を創出して花への関心を高めてもらい、消費拡大につなげる考えだ。
県園芸畜産課によると、同県は切り花の生産量が全国6位で、アルストロメリア、カーネーション、トルコギキョウなどの生産が盛ん。その一方で、家庭での切り花の年間消費量は全国46位(2012年)にとどまっており、県民が花への関心を高め、消費意欲を促すきっかけづくりが求められている。
ホワイトデー前日の13日、駒ヶ根市の同JA駒ヶ根花卉(かき)選花場ではJA職員や生産者ら約25人が受注した花束づくりに追われた。選花場に赤、黄、ピンク、紫など色とりどりのアルストロメリアとカーネーションを用意し、関係者が計10本を1束にして華やかな包装紙でラッピングした。
同JA営農部指導販売課の吉澤栄二花卉課長代理は、JA管内は県内でも花の栽培が盛んな地域であることを踏まえ、「地元の花を理解してもらうことが大切。イベントが定着するよう今後も取り組みたい」と意欲を示す。