市田柿前年割り込む、巻き返し誓う

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75人が参加した振興大会

JAみなみ信州柿部会は11日、2013年度の市田柿の生産販売振興大会を開いた。今年度は春の凍害の影響を受け、数量は16万4555ケース(前年度比66%)、金額は19億6200万円(同76%)と大幅に落ち込んだ販売実績を確認した。14年度は気象災害への意識高揚、皮むきの完全脱針化による安全性と品質の向上、消費者ニーズを捉えたパッケージの検討と商品開発などを通じ、巻き返しを図る方針だ。
大会には生産者とJA担当者をはじめ、東京、大阪、名古屋の市場関係者やJA全農長野など流通業者ら約80人が出席。同部会の小笠原啓次部会長は「深刻な気象災害の多い年だったが、ここまで生産販売が落ち込むと思わなかった。課題を明らかにして数量確保、販売額増加に取り組みたい」と抱負を述べた。
生産販売反省会では、JAの担当職員や市場関係者が生産、加工、販売の対応を説明した。JA柿課の小林滋担当は「凍霜対策への生産者の意識を高めることが第一。来年度から完全脱針化になるので、皮むきできないロス果を出さないよう適玉生産を願いたい」と呼び掛けた。東京青果の担当者は「市田柿は根強い人気がある一方で若い世代になじみがない。若者にどうアピールしていくかが今後の課題」などと話した。
意見交換では、参加者から「生産意欲が湧くよう市田柿の魅力を教えてほしい」「健康食品してPRしてほしい」「輸出の動向を知りたい」などと多くの質問や意見が出された。

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