産地づくりで表彰、部会員が結集し「南水」を主力に

「産地づくりで表彰、部会員が結集し「南水」を主力に」の画像
賞状を掲げる大島部会長

JAみなみ信州梨部会は、2013年度の全国果樹技術・経営コンクールで農水省生産局長賞を受賞した。同部会はJAの技術員と一体となり、「南水」の早期産地化や適熟収穫の徹底、フェロモン資材の導入による減農薬などにより、生産性向上と産地ブランドを確立。部会員が一丸となった産地づくりが高く評価された。
同部会は998戸の部会員が梨を480ヘクタールで栽培し、約23億円を出荷している。県の育成品種「南水」の早期産地化を図るため、それまで主力だった「二十世紀」に高接ぎ更新し、産地を代表する品種としての地位を確立した。
販売面では、選果結果を部会員に同日ファクスで配信して適熟収穫を徹底。目視による1等級で一定以上の糖度を満たした「太鼓判」と、しれに準じる「優糖生」の規格統一により、消費者からの信頼を得た。また、長期貯蔵が可能な特性を生かした12月後半までの長期販売や、台湾への輸出にも取り組んでいる。
技術面では、部会を挙げて交信かく乱剤を導入して防除回数の削減を実現し、収穫前に生産・防除履歴の完全提出を徹底するなど、安全・安心な生産に取り組んできた。
同部会の大島素行部会長は「生産者がこぞって栽培技術の向上に努め、二つの選果場を中心に等階級の統合に向けて販売に取り組んできたことが評価された。これを機に一層、JA産梨のブランド力を高めるために団結したい」と喜びを語った。
同コンクールは中央果実協会とJA全中、JA全農、日園連、全果連の主催で毎年開かれ、個人と団体による果樹の生産販売で優れた取り組みを表彰する。今回は15回目。農水省生産局長賞は最高位の農水大臣賞に次ぐ賞。

MENU