軽量野菜導入など提案

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参加者で佐久地域の野菜産地体制を申し合わせた

長野県佐久地域の県機関とJAグループなどでつくる佐久園芸生産振興協議会は、今後の野菜生産の振興に向けた研修会を開いた。同地域の生産者や行政機関、各JAの指導担当者など約100人が出席。従来の主力品目に加え、ホウレンソウなど需要がある軽量野菜の導入や、低コストで取り組める簡易雨よけ栽培などが提案され、競争力が高い産地づくりの方向性を確認した。
研修会ではJA全農長野、JA佐久浅間、長野八ヶ岳、東京多摩青果の担当者が2014年度の適正生産の課題や担い手の推進などについて意見を交換。顧客のニーズに対応した産地づくりを目指す上で、市場や実需者から求められるホウレンソウやミニトマトといった軽量品目の生産振興が提案された。
軽量品目の導入は、高齢農家の労力軽減に加え、温暖化などの影響により他産地で栽培が難しい品目を、佐久地域で供給してほしいとする実需ニーズに対応する狙いがある。レタス、ハクサイなど主産品に偏重した生産から脱却を図る利点もある。
さらに、軽量品目を栽培する方法として、既存品目と圃場(ほじょう)や労力が競合せず新規の資本装備が必要ない「簡易雨よけ」栽培が紹介された。
同協議会は14年度野菜生産販売に向け、主産品を核とした複合品目の導入に簡易雨よけの推進マニュアルを作成。需要に見合った適正生産を行いつつ、農家の経営規模や労働力に見合った品目を作付け、競争力の高い産地作りを進める方針だ。
研修では意見交換の他、県農業技術課が薬剤抵抗性を持った病害虫対策として「ローテーション散布」を紹介。県野菜花き試験場が「葉洋菜の生産安定に対する土壌肥料的課題」として、有機質堆肥の腐熟度に着目した施用などを報告した。

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