バイキングを楽しむ参加者
阿南町の町民会館で9日、「第2回あなんの味大集合」が開かれ、参加者は、地元食材を使った90品以上の料理を味わい、親睦を深めるとともに、食について考えた。
イベントは、次の世代へ伝えたい食文化や特産品を地域の皆で連携して提案し合い、地域の活性化につなげる目的で、祭り街道おあがりて連、町商工会女性部、JAみなみ信州女性部阿南支部、町農業委員会女性農業委員、農村女性ネットワーク南部、地域おこし協力隊の代表者が実行委員会を立ち上げて行った。
料理は73人から90品以上が出品され、サトイモのエゴマあえ、鹿肉まん、ぶり大根、赤大根の酢漬、くるみご飯など、多くの郷土料理や創作料理が並んだ。
同地域の各女性組織やJA、行政関係者の他、住民らも参加し、バイキング形式で料理を食べ、地元食材を使った料理講習会も行われた。
委員会は、イベントで出品された料理の中から、何品かの商品化を実現させ、地元の食材を地元で加工し、都会へ販売する6次産業化によって、地域を活性化させたいと考えている。
金子聰子会長(73)は「22年前の1回目に参加したとき、地域の食文化を見直すことは地産地消にもなり、良い取り組みだと感じ、機会があれば2回目を開きたいと考えていた。22年前よりも10品ほど多く出品されて盛大に開かれ、家庭や地域の味を代々引き継いでいる人がこんなにも多くいることも分かり、とてもうれしく思う」と話していた。
同町は、1回目が開かれた1992年の人口6818人から、5147人(2014年1月1日現在)まで減少。65歳以上の割合を示す高齢化率は40.58%(13年末)で、人口減少、少子高齢化の進行が深刻な地域で、町や住民は少しでも地域を活性化させたいと取り組んでいる。