箱詰めされた野菜をトラクターへ積み込む生徒ら
長野県農業経営者協会南佐久支部は4日から、兵庫県立氷上高校2年生の女子生徒32人の農業体験実習を受け入れている。受け入れは今年で37年目。生徒らは国内有数のレタス、ハクサイ産地で、早朝に起き、雨でぬかるむ畑での作業などを体験。農産物の生産現場の実情や農家の思いなどを感じ取っている。実習は11日まで。
南牧村の雫田米男さん(58)宅には奥田単衣さん(17)と橋本汐音さん(16)滞在し、農作業に汗を流している。初日は朝5時に起き、レタスやハクサイの出荷を体験。雨が続いてぬかるむ畑で、箱詰めされた野菜をトラクターへ積み込む作業を行った。
氷上高校は女子バレーボールで、高校総体34年連続全国大会出場中の強豪校。そのバレー部に所属する橋本さんも「体力には自信があるが、農作業はとても疲れた」と話しながら、仕事としての農業の厳しさを実感していた。奥田さんは「この体験を、普段の生活での心持ちや将来の仕事に役立てたい」と、学校授業とは異なる体験を新鮮に受け止めていた。
雫田さんによると、過去に受け入れた生徒の中には、卒業後も訪ねて来てくれる人もいるという。
妻の広子さん(44)は「1週間の実習はとても大変だが貴重な経験になると思う。良い思い出になるようしっかりサポートしたい」と話した。