農高生に講義をする関島さん
JAみなみ信州青年部と若手農業者でつくる「かたつむりの会」は、飯田市鼎の県立下伊那農業高校で“出前授業”を行った。生徒らに農業の現状や就農への心構えなどを持ってもらおうと、メンバーが講師となり自身の体験や考えを報告し、農業の現状や魅力などを伝えた。
同青年部と同会は毎年11月に同校で郷土料理コンテストを開いており、その事前学習として6年前から出前授業を始めた。この日は同青年部の関島裕治さん(39)と同会の田中雅秀さん(33)が講師となり、同校2年次のアグリサービス科の生徒39人に講義した。
田中さんは飯田市上郷でキュウリを栽培する専業農家。高校時代の早い段階で進路を決めたこと、どんな農産物でもできる飯田下伊那地域の恵まれた立地などを生徒らに報告し「どんな職業でも、やりたいことに一所懸命打ち込むことが大切。打ち込めば次第に視野が広がってくる」と呼び掛けた。
関島さんは同校の卒業生で、飯田市鼎でカーネーションを栽培する花き農家。高校、大学時代に経験することの大切さ、農業の楽しさと大変さを講義し、「年齢に関係なく、客に喜んでもらえる物を作った人が良い生産者。農業はやり方次第で魅力的な職業」と語った。
講義を受けた吉川貴之さん(16)は「自分も将来は家の農業を継ぎたい。話しを聞いて、もっといろいろと勉強しなければいけないと感じた」と話した。