陸ワサビ目ぞろえ会の様子
長野市信州新町を中心としたJAながのさいがわ営農センター管内では加工用に出荷するオカワサビの茎、芋(根)の出荷を目前に、5ヵ所で品質統一と規格確認のための目ぞろえ会を開いた。長野市信州新町津和地区の目ぞろえ会には10人の栽培農家が集まった。同営農センターの池田昌司技術員は集荷期間、集荷日、出荷規格などを説明した。
オカワサビは、春先の降雪、晩霜で生育が遅れていた上、雨も少なく、例年より茎の伸びが悪かった。梅雨に入り生育の回復に期待がかかる。
池田技術員は「異物混入を避けるため、わらやビニールひもを使用しない。出荷前日には腐れなど、品質の確認を必ずする」など、収穫・出荷時の注意事項を徹底した。また、栽培日誌を生産者に配り、安全・安心な農産物生産の取り組みを再確認した。
同営農センター管内では、80戸の農家が11.5ヘクタールでオカワサビを栽培している。オカワサビは4月上旬から下旬に花を収穫、6月上旬から7月中旬まで茎、芋を収穫する。
春先の低温で花は2万8000束(1束100グラム)の出荷で、例年より収量は落ち込んだ。しかし、主産地が前倒しで出荷を終えたため、販売単価が高かった。売り上げは例年の2割増しで500万円になった。
茎・芋の出荷は5日から始まる。同JAの上条加工所(長野市信州新町)で細かく裁断し、冷凍した後に加工業者へ送られる。主にチューブのワサビの原料となる。今期の出荷見込みは30トン。